多重債務とは何か?
多重債務とは、複数の金融機関や貸金業者から借り入れを行い、返済が困難な状態に陥ることです。最初は1社からの少額の借り入れが、返済のために別の業者から借り入れを行う「借り換え」や「借り増し」を繰り返すうちに、気がつけば多くの業者への返済を抱えてしまう——これが多重債務の典型的なパターンです。
多重債務が起こる典型的な流れ
- 生活費や急な出費のため、消費者金融から少額を借り入れる
- 毎月の返済に追われ、生活費が不足するため別の業者から借り入れる
- 複数の返済が重なり、さらに別の業者から借りて穴埋めをする
- 返済のための借り入れが繰り返され、元本がなかなか減らない
- 返済不能(支払不能)の状態に陥る
この「借りて返して、また借りる」という悪循環は、高い利息によってさらに加速します。利息制限法では年15〜20%が上限ですが、それでも元本が多くなれば毎月の利息負担は非常に重くなります。
借金が増え続けるメカニズム
たとえば、50万円を年利18%で借りた場合、毎月の利息だけで約7,500円発生します。月々の返済が利息分にしかならない場合、元本はまったく減りません。元本が減らない状態が続くと、返済期間が長引き、総支払額が借入額を大きく上回ることになります。
さらに、リボ払い(リボルビング払い)は毎月の支払いを一定額に抑えられる便利な仕組みですが、元本の減り方が非常に遅く、長期間高い利息を払い続けることになるため、多重債務に陥りやすい要因のひとつです。
多重債務のサイン・気をつけるべき状況
- 毎月の返済額が手取り収入の3分の1を超えている
- 3社以上から借り入れをしている
- 返済のために別の業者から借りている
- クレジットカードのキャッシングを生活費に使っている
- 返済日を過ぎてしまうことがある
- 借入残高がなかなか減らない
多重債務を放置するとどうなるか?
- 遅延損害金の発生:返済が遅れると、年14.6%程度の遅延損害金が加算される
- 督促・取立て:電話・手紙・自宅訪問などによる取立てが始まる
- 信用情報への登録:延滞が続くと信用情報機関に登録され、いわゆる「ブラックリスト」状態になる
- 給与差押え:裁判で確定判決が出ると、給与の一部(原則4分の1まで)が差し押さえられる
- 財産の強制執行:不動産・預金・自動車なども差押えの対象になりうる
早期に相談すべき理由
多重債務は時間が経つほど状況が悪化します。早期に専門家(弁護士・司法書士)に相談することで、選べる解決策の幅が広がります。任意整理・個人再生・自己破産など、状況に応じた最適な方法を選択できるのは、早めに動いた人の強みです。
「借金があることを恥じて誰にも言えない」という方も多いですが、弁護士・司法書士は守秘義務があり、相談内容が外部に漏れることはありません。まずは無料相談の電話一本から始めてみましょう。
相談先の種類
- 弁護士事務所・法律事務所:任意整理・個人再生・自己破産すべての手続きに対応
- 司法書士事務所:費用が比較的安く、任意整理・過払い金請求に強い(訴額140万円以下)
- 法テラス(日本司法支援センター):収入が一定以下の方は費用の立替制度が利用できる
- 消費生活センター:無料でアドバイスを受けられる公的窓口